2023/10/11

GT40Mk1 納車整備 サイレンサー撤去


【バックデート投稿】


昔、この個体と一緒に走っていた頃に思ったこと。欲しくても手が届かなかった憧れのGT40なのにイマイチときめかなかったこと…。それは、静かな排気音だった。俺のCOBRA427の排気音に掻き消されて無音のGT40というイメージだったのである。


そこでだ!

せっかく手に入れたのに、静かなまま乗ってても、ときめかないじゃないか!

後ででもできるコトであるが、絶対にすぐどうにかしたくなるに決まってるし、悶々とした日々をまた過ごしたくない。それに、また工場に入れないとならないのは、合理的ではない。

神山さんにスケジュールを恐る恐る尋ねると、それも想定内だそうだ(笑)

ンでは、静かなサイレンサーを撤去して、直管にする!

1966年当時、バリンバリン!とけたたましい音をまき散らしていたのがGT40なのだから。



早速どんな感じにするかを神山さんと打ち合わせ。

現状はタイコ付きで55φの細っそいテールパイプ。

これは迫力無いよな…。

タイコを撤去して、そこそこ太いテールパイプにしたヤンチャ仕様の方針。





現状のサイレンサーとテールパイプの写真が送られてきた。

現状のテールパイプ径はφ55と細い。



左70φ 右65φ。躊躇なく70φに決定。



まんま1本パイプの直管だとタペット音のペチャペチャするノイズが出るので、グラスパックを使えば直管ではあるが多孔パイプになっているのでノイズが吸収されるという。

一番手間のかかるジャンクションは現状のものを流用。ジャンクション内径55φ → グラスパック内径φ63.5φ(外径88φ)→ エンドは70φ となる。

ノイズカットのためタイコ長は460mm。グラスパックボディーは入口出口カットして溶接。


カットされた既存タイコ。カット部分を覗いてみると、いきなり壁。ジャンクションからの排気が壁に直角にぶち当たり、奥も同様の壁で仕切られた構造っぽい。排気効率なんて全く考えられていない消音仕様。だから静かだったのか...。住宅地では仕方無いね..。






ジャンクションは生かして、ここから後ろを制作。





























パイプを絞り出して…、




63.5φから70φ のテールパイプに排気抵抗を最小限に留めて繋ぐ。

鉄管の肉厚は1.6mm。






この位置決めが大変なんだよね。適当にやるとズレてしまう。できあがって元には戻せないので、溶接で点付けしつつ上下左右に注意しつつ…。








表側。



裏側。

さすが、プロフェッショナル。



文字通り筒抜け。

ストレートに向こう側のジャンクションが見える。



多孔パイプであることがわかるカット。





接続完了。


ンで、肝心のサウンドはこちら↓

コンプレッションバリバリのハイチューンエンジンじゃないからイイ感じの控えめなサウンド。廻すと鳴くらしい(笑)






塗装とバンテージ巻が終了して完成。



















センターストライプとホワイトアウトしたテールパイプが繋がって見える。センターにあったナンバープレートでせっかくのセンターストライプと、肝心のZFトランスミッションが隠れて見えなかったので、ナンバーを右にオフセット移設。両端にジャック·パッドもあるから、ココしか考えられないレイアウトだ。バッチリじゃない? ナンバーの角度も神山さんにカッコイイ角度を決めてもらってステーをリベット固定。


いったん完成である。あとは、追々、乗りながら問題洗い出し。神山さん、ありがとうございました。





工場に在庫なしだったので、当CAMP在庫の耐熱塗料を持ち込んだ。世界一優れた耐熱塗料。色、質感、耐久性、速乾性、作業性、どれをとってもピカイチ。もう入手できないやつ。誰か持ってたら譲ってほしい。Hi-TEMP の FLAT WHITE 米国 Zynolyte Products Company 製だ。










2023/09/29

GT40Mk1 納車整備 ペダルボックス移設


【バックデート投稿】


ペダルボックスが奥にあって多少スライドできるのだが足が届かない。初代オーナー(友人)が大男だったからである。販売店の人も届かない。背中にクッション挟んでやっとだ。そういう訳で、シートスライド機構追加 + ペダルボックスを手前に移設することが必要だったのである。

めいっぱい奥にセットされていたペダルボックス。誰も足が届かねぇ~。

 
いったんペダルボックスを外して確認。







鉄板を継ぎ足して固定穴を延長してもらいました。レース屋さんでもあるので作業はサクサク進む。





















クラッチペダルの動きが渋いとのことで分解してみると錆びがひどい。これではスムーズに動かない。シャフトをピカピカに研磨。ペダル側の穴の中も錆び落とし。


























さらにグリスニップルも取り付けてくれた。芸が細かい♬ 
これならまた錆びつくこともない。














ブレーキフルード漏れがあったのか塗装が捲れていたというので、サンドブラスト~再塗装で綺麗に仕上げてくれた。シートに続き、これまたほぼレストアだ。


そして、問題発覚。元通りに組んでみたらリンケージのロッドがペダルボックスの縁に当たっていて、スロットルが60%しか開いていなかったというではないの! キャブが全開にならずに今まで過ごしてきたということか...。ちょっと驚き…。米国のビルダーが気にせず組んでしまったようだ。米国人あるある。

そこで、まず、長いアクセルロッドを新規作成。           



ロッドが当たるペダルボックスのボディーをカット。ノッチング加工である。神山さんが細かく撮ってLINEで送ってくれるので進捗がよくわかって助かる。こういう写真や動画を観ないとどんな大変で細かい作業をしたのかがわかる。これで客も納得する訳である。





ほうほう!
リンケージがフリーに動くようになったぞ \(^o^)/


反対側のアームもコの字加工とボックス側を削って干渉を避けている。


ただ、やはり、踏んだ時にペダルボックスが前に転ぶ動きをする...。結局手前側をフロアに穴を空けてボルト留めすることに。これでガッチリ固定できた。

ありがとうございました!!


2023/09/28

GT40Mk1 納車整備 シートスライド追加


【バックデート投稿】


GT40の納車整備の依頼内容が販売店の工場ではスケジュール的に対応できないとのことで、こちらで行うことにした。

持ち込んだ先は、COBRA時代にお世話になった、あきる野市のマッスルカージャパン。GT40は慣れてる工場じゃないと無理、というかこちらも安心できない。この個体も当初はマッスルでも何度か触ったことがあるという繋がりもあった。代表の神山さんに託せば安心なのである。


主な依頼は下記の通り。

①ペダルボックスを手前へ移設                                 ②シートスライドレールの取り付け(ドライバー側のみ)                                                ③サイドブレーキ修理(レバーが解除できないのに効いていない)                  ④クーラント交換                                                           ⑤ワイパースイッチ修理                                       ⑥ヒーターレバー固着                                                   ⑦リアナンバー位置移動                                               ⑧サイレンサーを外して直管に


神山さんからすぐに送られてきた写真は、ボロボロのドライビングシートだった。シートを外してみるとエラスベルトがボロボロで、分解して全部張り直しになった。想定外。



ほぼレストア作業になってしまった。




















綺麗に修復なった。そもそも肉薄の座面だが底が抜けていたということなので多少クッションが効くようになった。さんくす!


















シートレールは工場在庫の中古良品で。ちなみにこのようにストッパーが左右に付いているタイプじゃないと左右に振れるのでこれがあって助かった。







ここまでスライドできるようになった。実際はこの半分くらいで。これでも相当寝る感じのドライビングポジション。慣れればどおってことない。









続く…。

2023/09/01

GT40Mk1 外装修正~ほぼ全塗装


【バックデート投稿】


この個体が売りに出る前のコト。当然、俺は知る由もない。

手付金を打って、現車を観に行って観せてもらった写真をここで公開。

ウェブサイトの写真がやたら綺麗な外装だったので、そういうコトかー。


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GT40が販売店に入庫してから外装の全面的な化粧直しがなされた。

費用も軽自動車一台分かかったという。

この写真を観て納得したわー。











クラック、ひび割れ、剥がれ があちこちにあったそうで...。 このままでは売り物にならないとのコトでお抱えの敏腕ボディ屋さんに全面的に発注したそうな。

経年で、ドアは開けるとボディに当たるし、ボディ表面も一部波打っていたので研ぎまくって平滑に修正。










ドアハンドル周りも削ってファイバーを足して綺麗に修正したようだ。新車時より状態は良くなっていた。



飛び石の傷も結構あったようだ...。そりゃそうだよな。

フロントパネルが収まる受けの部分左右も修正されている。これでパネルの浮きがなくなったということだ。助かる!






確かにこの割れや塗装の剥がれを観たら、買ってからお金かかるし、完成まで待たないとならないし、と、いう気になるな。





塗装ブースでの仕上げ。これはほぼ全塗装だな。あちこち加修もしているので営業マンが言う通りの金額がかかっていると思う。車両価格がさらに高額になったが、腕の良いボディ屋さんにやっておいてもらってよかった。

チリ合わせも済んで、バッチリ新車のよう。オリジナル車両もボディはきっちりできてないから。歪んでいたり、左右非対称とか、けっこうひどいのもある。だから、そのあたりはあんまり気にしない。

パースペックスのサイドウィンドウ、リアウィンドウ、ヘッドライトカバーも磨き込まれて新品のようにツルツルである。


塗装ブースでの仕上げ。



なるほどねー。ここまでやっていただいていたとは。

Nさん、貴重な写真の提供と使用許可、大さんくす!

これを丁寧にやってくれた職人さんにも大感謝♬