2025/07/31

GT40 ZFトランスミッション オイル漏れ原因判明

GT40を組む際に、拘るマニアならこれ一択のトランスミッションがZF製の5DS-25-2(オリジナルMk1は前期型5DS-25/1)。1960年代~70年中盤にかけて製造された名機。今、eBayにリビルドが370万円で出品されてるw

ウチのはオイル漏れが酷かったので、これを機会にチェック。ミッションオイルを抜いてみたら、規定再充填量2.36L(新品時2.55L)のところ3.5Lも出てきた!オイオイ。。

さらに、トップカバーにブリーザーニップルがあるのだが、ブカブカの細い銅パイプが差し込んであるだけで、入れ過ぎで溢れたオイルが噴き出てたことが判明。。 やっつけ仕事ってゆーか、冗談だろ!って感じ。アメリカン仕事でもこれはナイだろうよ。。













正しいニップルとホースを取り付けた。ココ、ミッションマウントとの狭い隙間にあるので降ろさないと直せない箇所だったので発見できてホントに良かった。

















さらにさらに、ロアのオイルドレンにスポっと奥まで入っちゃうネジ径の小さい沈みプラグにシールテープがグルグル巻きで無理に押し込まれていたという事実までが。。 フランジ付きのアダプタを入れて修正。はぁ〜。この40は何十年にも渡って嫌な思いをしてたンだなと不憫に思う。これでスッキリだろう。



高圧洗浄で剥げた部分は再塗装。細かいところまで、ありがとうございます。











2025/07/30

GT40 オルタネーター固定完了

60A→110Aに交換したオルタネーターだが、ボディとICレギュレーター部が若干大きくてアジャストアームの改造が必要だった。。 実際に車体に搭載してみたら、位置が定まらない。。 ファンベルトを張っても緩めてもオイルリモートに当たったり他に当たったり。。 

ンで、1/2インチ長いベルトに交換してクリアランスはバッチリ。助かった~。40はすべてがギリギリで計算されてる。まさに神間隔♬



GT40 MSDイグニッションコイル設置

MSDのコントロールユニットは熱を避けてコクピット内にしたけど、イグニッションコイルは気休めでも電圧が減衰しないようになるべく近場がベター。比較的熱には強いのでココに決定。














ブラケットはリンクル焼き付け塗装で仕上げてもらいました。さんくす!



2025/07/29

GT40 油圧計ホース交換

GT40の油圧計、年季の入ったチューブはクシャクシャだし、新品に替えても圧がかかるので耐久性に難あり。そこで、ブレーキ用ステンメッシュホースのAN3を使用することになった。レース屋さんとしては当然の回答のようだ。

















しかし、エンジン側はアダプタを交換したものの、SMITHSのメーター側が1/8BSPP(並行)で、AN3はテーパーのNPTなので合わない!

60年代製品なので、もうアダプタも売ってない。。

またもやピンチに陥るも、ピッチは同じなのでNPTのダイスでテーパーをつけてネジ山角度も合わせてやることで解決。





















これでオイル漏れすることも無く、半永久的に大丈夫だろう。俺のあとを引き継ぐオーナーはこれだけ各所に気を遣ってあって、幸せだろうな~。










2025/07/28

GT40 俺のバルブカバー

フォード363クレートエンジンにはFORD Racingの現代版バルブカバーが付いていたが、これは完全NG。1960年代のマシンには似つかわしくない。
















ンで、チープな鉄チンの1960年代ぽい製品をセレクトした。POWER BY Ford の 文字が浮き出し、フォードブルーに塗られたバルブカバーだ。















そこにブリーザー用のフィッティングと給油口を溶接する。ネジで締め込む取り付け方法だと緩んで中に落ち込むリスクがあるので溶接マストとのこと。















母材厚が1mmも無いのですぐ穴が空いてしまうから難しい作業だったようだ。


フォードブルーも再塗装して想像通りの出来!

俺の面倒な思いを具現化してくれるので感謝‼️












2025/07/27

GT40 知られざる事実

まだ作業中なのでちょいと小ネタ。

40は燃料タンクが左右にあって給油口も左右にある。GSで片側入れ終わると、あ、このクルマ終わるって、後ろに並ぶクルマがよくいるンだけど、もう片側のほうに給油を始めると、えっ?って顔される。意地悪してる訳じゃないンだが、すんません、って思う。こっちも気を遣うってハナシ。写真は左右のリッドが開いてる状態。




おはようございます。

8:20箱根湯本31℃、8:40大涌谷24℃ です。

富士山が見えたので気分良く仕事するです♬


【追記】

納品終わったら雲に隠れてしまった。。





2025/07/26

GT40 フロントサス加工

フロントサスペンション加工。結局は64mmも短かったー。




またもやアダプタを新造して全長を合わせてもらうも、ピロアッパーは広すぎ、ロアは狭すぎで、カラーを再制作。。

次々に作業発生ですみません。。




アッパーは広い。。



ロアは狭い。。

前後ともくたびれたブッシュだったのでピロになってシャキッとした乗り味を予定。サーキット行くわけじゃないので、そんなシビアさは求めてないけれど雰囲気は重要なので。





64mm。。。


フルボトムさせるようなドライブはしないしできないので、これで充分っす。









後回しできる作業はすっ飛ばしてもらいます。

待ってるお客さん、ごめんなさい。。



2025/07/25

GT40 フロントサスもかよ _| ̄|○

フロントのサスペンションもやはり短かった。。 40mmも!

これまたアダプタ制作をお願いしてきたよ。

そのほか、想定外のこともあっていろいろと打ち合わせ。

作業費用も相当オーバーする予定😱

これだけやってもらってたら当然だ。。




















2025/07/24

GT40 サスペンション交換でまたピンチ!

Mk2から外して持ち込んだH&Rサスのリアが現状SPAXより1インチ短い、との連絡が来た。。

次から次へと···   ホント、当然ながら一筋縄じゃいかないな。。 










しかし、そこはさすがのKさん、アダプタを削り出して対応してくれた。




乗り味が若干固かったので、どうなるか。。 
見た目はコイル全径が小さく線径も細くなったので、若干柔らかくなると期待。

GT40って最低地上高が結構あるのだ。145mmと元通りに調整。















見た目も黄色から黒色へと渋くなった♬  

SPAXの黄色いのがどうもダメだったので。。


ンで、フロントはどうなのか、心配だ。。 



2025/07/23

GT40 ミッション ドッキングでピンチ!

GT40、今回の作業で想定外の最大ピンチ! ZFトランスミッションのメインドライブシャフトが12mm長くて363エンジンと結合できない!! ふぉおおお~~~! さて、どうする、どうなる。。



どこが当たって入らないのかを調べたところ、363のクランク側が出っ張っていた。。















ここのパイロットベアリングを外したところ、奥に充分な余裕があったので、12mm + マージン分オフセットで解決が見えた。






363はニードルベアリングだったが、K-Codeと同じく高耐久の砲金(銅を主成分とし、錫・亜鉛・鉛などを少量含んだ合金で砲身にも使用)で、凹ませたブッシュを制作することに。貴重なZFのメンドラをカットせずに済んだ。

363既存フォルダーのツバをカットしてさらに薄くスライス。フォルダー内径を砲金外径と同径に旋盤加工してフォルダーを酸素で炙って焼き嵌め。






中に耐熱グリスをたっぷり入れて無事にドッキング成功。





当初、アダプタも考えたのだが、ミッションが後ろにオフセットするのでマウントからシフトロッドまで全て延長で現実的ではなかったので、最善策で問題クリア。







Kさん、酷暑の中、ありがとうございました!!