2018/07/25

ログホームでもやっぱりエアコンは必要 【上巻】


史上最速6月の梅雨明けで猛暑がやって来た今年の夏。昨年は20日間も雨の連続だったからエアコン無くても楽勝だった。しかし、今年は違った。箱根町強羅は都会より3~5度は低いものの、それでも30度超。夏涼しく冬暖かいログホームではあるが、こもった熱気が抜けないので、仕方なくエアコンを導入することにした。箱根でログならエアコンいらずというのは都市伝説であった(箱根は都市じゃないけどw)。

エアコン選びでよく言われるのが、どのくらいの能力の製品にするか。50年前の隙間風のある木造家屋を冷暖房するために必要な能力数値が、現代の高気密住宅になってもそのまま使用されているそうな。要するに、小型機種でも充分だということ。多くの消費者はメーカーの言いなりでオーバースペックな製品を買わされているということだ。なので、当CAMPはパナソニック製のベーシック機で下から3番目の8〜12畳用2.8kWのCS-287CF-Wに決定。LDKで32畳なんだが冷えるかな?実験実験w

それと、念のためにメーカーに問い合わせたら基板はシリコンコーティングされてるとのことで硫化水素ガス対策はできているようだ。基板以外の銅管は黒くなっちゃうけど穴は開かないようだし。中身はダイキンのOEMらしく、数万円も安いのでパナソニックしか選択肢に無かった。エコキュートと床暖房もパナソニックなのであわせておくことに。


セコロジストとしてはやっぱり自分で設置でしょ。ただ、エアコンの場合は、真空ポンプなど特殊工具などが必要なので、一概にコスト削減できるかというとそうでもない。

室内機と室外機のセットには、冷媒の液管・ガス管、3芯VVFケーブル、各種テープなどが付いていないので、別途購入になる。この配管キットが4,000円くらい、それに床置の場合はベースやブロックも必要になるので、設置費15,000円程度なら頼んでしまった方が得だと思う。ただし、室内・室外の配管用ダクト(配管カバー)は別途で、それが結構高いので要注意。配管むき出しは当CAMPではありえない。壁の穴あけも別途というところも多い。

最安値のネットで買った場合、設置に来てくれる人がどんな人なのかは運である。バイト君が来る可能性も高い。やっつけ仕事をされて泣き寝入りしている人もいるので、そのリスクよりも自分で設置するリスクを取ったのである。


110mm厚のログ壁にΦ65mmの配管穴を開ける。司令官が木くずでとんでもないことになるというので、養生をすることにした。
















掃除が大変なのでロール・スクリーンには絶対に木くずで汚れないように、と。4方を養生したので風通りが悪くて熱気がこもって蒸し風呂。エアコンがアレばなぁ、って、今つけてるから!w
















数日前からガレージに通って設置工具類を運んできておいた。配管キット、配管用ダクト(配管カバー)、R32用ガス・チャージ・バルブなどはYahoo!ショッピングとAmazonで発注。どうしても揃わない部品はホームセンターで調達。






床も養生マットを敷く。プロっぽいねw









事前に何度も画像シミュレーションした位置に室内機の据付板をタッピング・ビスでセットする。ログ壁が縮むセトリングを考慮して、上側1本のログに集中してビスを打つ。しかし、据付板の下方にもビスを打たないと反り返って浮いてしまうので、上下に長いバカ穴に左右1本ずつビスを打っておく。











ホールソー・セットを持っているが、Φ55mmまでしかなかった。エアコンはΦ65mmかΦ70mmがスタンダード。それにログ壁は110mm厚で、ホールソーでは両側からやっても浅い穴しか開けられないので、このコア・ドリルが必要だ。仕方なくヤフオクで新品を送料込で3,634円で落札。ウッド専用ではないが、慎重にやればOK。















最初にセンター・ドリルのみで穴を貫通させる。雨勾配のために下に向け、なおかつ、下方に通気口があるのでそれを避けるために左に振って穴を開ける。要するに左下向きだ。この位置決めが微妙。この穴をガイドとして大穴を開ける。プロに頼むとそのあたりがいちいち指示出ししなければならず難しいかも。

配管穴を開ける時に壁の中の電気配線を損傷させることは最悪である。右側にコンセントがあるが、基本的にログの電気配線は縦穴とのことなので、コンセントの上下を避ければ大丈夫。




微妙な角度をつけてガイド穴が貫通した。自分の家に穴を開けるのは度胸がいるものだ。













ガイド穴にあわせてコア・ドリルを当てて穴あけ開始。最初はスピードをつけずにゆっくりと。一番浅い部分が5mm程度まで掘り進んだら少しスピードアップしても構わない。


径が大きなドリルは、刃が食い込んだ時に大トルクの反動で刃ごと吹っ飛んで他の壁を傷つけたり、自分が大怪我をすることがある。本当に慎重にやらないとならない。サイド・グリップも持ってたのに付け忘れたダメな俺…。

ログ材は本当は柔らかいのだが、たまたま節の近くで堅くて参った…。




室内から8~9割方掘り進んだら外壁側から開ける。室内側から最後まで貫通させると最後の部分で木目に沿って大きく割れ剥がれて取り返しのつかないことになるのを防ぐためだ。




開いた~♬ ドリルのモーターも高温になるので休み休みやって約40分かかった。









室内から真正面のショット。斜め左下に開いている。








貫通スリーブもこのように斜めに切ってウォール・キャップをセット。断熱と隙間埋めに梱包用発泡材を巻く。










室内機の取り付けベースができた。





なかなか良い感じ。










室内機の背面に90度曲げて収納されてた配管を後方に真っ直ぐ伸ばす。銅管を潰さないようにゆっくり優しく。美的にはエアコン配管が見えないように本体裏からストレートに出す。そうもいかない家もあるけどね。












配管をログ壁に開けた穴から外に出す。冷媒の液管とガス管、ドレン・ホースとVVF3芯ケーブルの4本セット。
隙間をパテ埋めして虫や隙間風、台風などで圧がかかった際の水の侵入を防ぐ。

貫通スリーブ内に結露して水が溜まった時の対処としてシリコン・チューブをドレンとして1本追加しておいた。パテで押されてチューブが潰れないようにVVFの芯線を入れておいて最後に抜く。ここにドレン設置なんてプロに頼んだら絶対にやらない。そもそも水は溜まらないと思うけど念の為。ログ壁がカビたら取り返しがつかないから。






うひゃー、想像以上にひどいことになった。養生しておいて正解。
室外機はウッド・デッキの下に置くことにした。ログ壁の配管穴から重り糸を吊り下げて位置決めをしてから穴あけ。壁からの距離も慎重に計算した。


ウッド・デッキはハード・ウッドのイタウバなので緊張する。最初に細いドリルでガイド穴を開けたが、なんだ、全然硬くないじゃん。いつもアルミや鉄の穴あけをしているので、所詮ウッドだよな、って感じ。それでも30mm厚なので結構気を使う。あんまり早く廻すと焦げ臭いし。



ワカサギが釣れそうだ。











養生したり掃除したりで結構時間がかかった。仕事もしつつ、決算なので資料作ったりもあって。時間切れなので本日はここまで。とりあえず室内機がつくともう冷風が出そうな錯覚にw

プロに頼むと、壁の穴開けとウッド・デッキ穴あけは別途料金だし、配管カバーは5,000円以上なので、やっぱり基本料金の15,000円じゃ無理だな…。



続く




0 件のコメント :