2009/10/06

西洋芝

春夏は緑で、秋冬は茶色に休眠するのが芝生・・・って思っている人がほとんどだ。それは高麗芝という暖地型。日本ではこれが一般的。30×30cmくらいの板状にカットされて束ねて売ってるアレだ。当基地の高麗芝が枯れ始めた'98年秋、真冬でも緑の西洋芝の存在を知った。

芝生人(?)のバイブル本「芝生」 (NHK趣味の園芸・作業12か月) を穴の開くほど読み返して芝生の奥深さを知り、西洋芝に手を出してみた。多くの品種から選定したのが、擦り切れからの回復も早く、濃緑色で柔らかい葉が特徴のペレニアルライグラス。オーガスタゴルフコースやワールドカップのサッカー場などで使われるという。玉川高島屋の第一園芸にその種はあった。ペレにも多くの品種があって、この品種名は忘れたが、もの凄い勢いで成長した。1週間も経たないうちに発芽し、毎日10mmは伸びるのだ。毎週刈り込みが必要だが、ビロードのような美しい緑は驚くほどキレイ。しかし、刈り込み具合や施肥、殺菌など、世話は本当に大変だ。ただでさえ土日出勤が多かった当時の貴重な休日は毎回芝刈りだったが、真冬でも緑が美しいのが嬉しくて頑張って手入れをした。通行人から「どうして緑なの?」「人工芝なのに芝刈りするの?」と良く尋ねられた。1月とか2月の極寒に毎週芝刈りやってりゃフシギに思うだろう。

雪が降っても元気に育つペレニアルライグラス。これは'99年1月。

確かに人工芝に見えるw。 雪降ってもこの緑はありえない。北米では珍しくもないらしい。
胃十二指腸嵌入の大手術で九死に一生を得て1年後、完全復帰したエス。この時まだ1歳11ヶ月。



はしゃいで雪をパクパク食べ過ぎて元気ないw。
こいつは耳が立つまで6年かかった(T_T)。

老婆心ながらこれから西洋芝に手を出そうとしている人は、「暑さにも強い品種」とか書いてあるのは、全くのウソと思っていい。横浜では6月には暑さに負けて枯れ始め、7月には完全に枯れて裸地になる。炎天下で芝刈りをしなくていいと思えば気が楽だが、どこもかしこも緑の夏に当基地だけが裸地なのはなんだか悔しい。軽井沢や北海道などなら西洋芝の緑を通年楽しめる。夏も緑を楽しみたいなら高麗芝か西洋芝の暖地型のバミューダグラスを使い、秋に西洋芝をオーバーシードすればよい。ただこれは高度な技量が必要。俺は西洋を蒔き過ぎて高麗を枯らしちまった。これを剥がすのがまた大仕事。山のような大量の残骸は捨てるに捨てられず万札払って業者に引き取ってもらった(泣)。

芝生は本当に奥深い。世話は大変だが、仕上がった美しさは達成感溢れるモノだ。最近はペレニアルライグラスでも成長が抑えられた品種もある。ライグラス類、ベントグラス類、ブルーグラス類、フェスク類などがあり、それぞれにも日陰に強い品種や低い刈り込みに強いものなど様々あって、毎年品種改良されて新製品が出ている。調べるだけでも面白い。この10年、毎年違う品種の種を蒔いているが、俺が下手なのかイマイチだ。修行は続く。。。 

最近疲れて、サッカー場で使われ出したイタリア製の高機能人工芝にも興味が。。。 いやいや、ナンデモナイw

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