2022/08/06

物置 土間コン工事編



ガレージが手狭になってきた。ガレージというより物置と化している。

もともと、自走式薪割り機M084とBBQ台、それとキャビネット前に鎮座してた棚や、折りたたみ椅子などがそれなりに場所をとっていた。それに加え、商品在庫のパレットや商品用什器の大型段ボール梱包や販促物も扱うようになって、「身をくねらせながらガレージ内を歩く」、「手前のモノをどかしてから奥の棚のモノを取る」ことに終止符を打つ!と決めたのだ。

物理的にもうひとつ、空間が必要だ。ガレージ横に本当の「物置」を作って、普段滅多に使わないモノを仕舞っておく。

KETER製の物置 Factor 6x6はすでに居住棟の裏に1台設置してあるのだが、そちらは司令官の園芸用品とBBQテーブルなど専用。

こちらも同じKETER製のFactorで、8x11と最大のものにした。COSTCOで扱いを取りやめたので、今や30万円超...。重量は約200㎏。トラックから降ろして搬入するのも一苦労なので、トラック荷台で梱包をバラして運転手さんと少しずつ搬入。手狭なガレージがさらに手狭になった(苦笑)。早く組み立てないと。

物置の設置場所にもかなり悩んだ。CAMP HAKONEの敷地は700坪以上あるのだが、平地が少ないのでどこに設置するかが難しいのだ。

あと、抜けの見晴らしが損なわれないように考えないとならないし、ガレージと近くないと資材の出し入れにも支障がある。


   
候補地は3か所。

①シャッターに向かって左側の砕石置き場に設置しようとも思ったが、いつもの綺麗な夕陽が遮られてしまうので却下。

②向かって右手前のミズナラの前とも思ったが、前過ぎて目障りだし圧迫感があってNG。

③向かって右奥の平場にガレージと並行して建てる。

この③は、居住棟側をすべて見晴らせる場所で勿体なかったが、そうも言ってられないのでここに決定。




平地に見えても若干の傾斜がある。

しかも地盤はフカフカの土。物置を買ってそこに組み立てればいいんでしょ?って一般人は簡単に考える。そう簡単にはいかないのだ。基礎を作らないと傾いたり床がデコボコしてくる。

普通は、地面を少し掘って突き固めて、砕石を10cm厚に敷き詰めて突き固め、ブロックを置いても良いのだが、それは小さい物置の場合。面積が広いとやはりデコボコになってしまう。

現実的には、

①コンクリートを打つ。所謂、土間コンと呼ばれるもの。

②ウッドデッキを作ってその上に置く。

③オワコンという吸水性のゴロゴロしたコンクリートを打つ。

の3つが現実的な方法。


②は居住棟裏でやったのだが、もっと傾斜地の場合で、土間コンを打つには大量の生コンが必要になるので、柱を立ててその上にウッドデッキを作るほうが良かったからである。

③は近年出てきたものであるが、板で均す程度の仕上げなので建物を建てる基礎としての平滑性が望めないし、森の中では堆積物がすごいので目詰まりして面倒なことになりそうなので却下。

伝統的な①の土間コンに決定。

最初は自分でやろうと思ったのだが、2.4坪(8㎡)の物置にギリギリサイズの土間コンでは見た目がよろしくないので14㎡と大きめに設定。物置周囲に30cmほどのスペースを作ったほうが組み立て時やメンテの際に便利だし。

となると、使用するコンクリート量がハンパではない。普通は厚み10cm程度で良いのだが、高低差があるので厚みは増し、さらに小型重機を置くということで一番薄いところで15cm厚となった。結果、3立米となった。自分でこねる場合は0.5立米が限界。生コンミキサー車は必須。

面積もあるので、素人が平滑に仕上げることは無理。天端レベラーを一面に入れるにもそれなりの金額がかかる。なら、最初からプロにお願いすることにした。

現場に自生していた山椒を移植しておく。

この時期になると出てくる蛍。光らないオオオバボタル。
発光しない蛍のほうが多いのだ。



いよいよプロの作業開始。もともとが柔らかい地盤なので、ランマーで突き固めたらそれなりに沈んだので予想通り鋤取りは不要だった。
砕石を投入。当然ながら砕石はローコストな再生コンクリート RC-40。

軽ダンプなので現場まで入って来れた。


さらにランマーで砕石を突き固める。水準器で高さ出しも。
















軽ダンプで4杯。結構な量なのでこれまたプロに頼んで正解。













ランマーとプレートで締める。



プレート、欲しいなぁ。


突き固めが終わった後だが、やはり土間コンの高さが高いと思い、後日に高さを再度計ってもらい5cmほど鋤取りをした。一番低いところで地面から10cmの高さにしたかったから。あまり高いと薪割り機の出入りが厳しいので。



別日に型枠工事開始。















いったん組めたのだが、垂直が出ていないので俺がNG出してやり直し。また別日に現場監督と一緒に作業。




念のため、再度、高さを出す。







そして、角が欠けないように面木も付けて、型枠工事が完成した。















天候不順で2回延期した生コン作業日。
















現場まで生コン車が入れれば良かったのだが、3立米を3~4人で50杯くらい運んだのかな。これは本当に一人じゃ無理な話。






この量、考える以前にプロの領域。










ちなみに生コンに混和剤を投入してもらった。混和剤とは膨張剤のことである。コンクリートにひび割れが入るのは当たり前なので、一定間隔ごとに目地を入れたりするのであるが、今回は目地なしなので、混和剤を使ってみた。










たまプラ時代のRC打ちっぱなしの家でもクラックが結構入っていた。ここ強羅のガレージの基礎工事の時に混和剤を入れてくれと工事業者に発注したのに入れてくれず、床に蜘蛛の巣状のクラックが入ってひどいことになった。そのために塗床仕上げとなった訳だ。そのことを生コン会社に伝えたところ、今回はきっちりと手配してくれて確認の写真も送ってくれた。











ルリボシカミキリが見学に来た。



バイブレーターでエアを抜く。バイブレーターよりハンマーで叩いたほうが仕上がりが綺麗だとのこと。うーん、そのあたりはわからんなー。でもプロが経験で言っているし。


メッシュは、天候不順で待ってるうちに錆びてしまったのだが、買い直してとは言えず、ま、いっか。






型枠にぶつけないように慎重に流し込む。



ここから土間コン仕上げの作業開始。
桟木を使ってだいたい平面に均す。

トンボも使う。




全て均し終えた。

2時間ほど固まるのを待つ。



さて、職人技が炸裂。金鏝仕上げ。




最後の最後の仕上げ。

水勾配は不要と思ったのだが、棟梁の言うまま、馬の背状に1%ほどつけた。しかし、それがのちのち物置の建て付けに影響するとは思わなかった。ほんの気持ちだが中央を盛り上げてあるので、観音開きドアの隙間が上に行くにしたがって広がってしまったのだ。大失敗。手前から奥への単純勾配にすべきだった。まぁ、気にしないことにする。



ネットで養生。猫が歩くことはないと思うが念のため。


あらかた固まったら散水して化学反応で発生する熱を逃がす。
クラックの防止にもなる。



3日後、いよいよ型枠を外す。このシーズンはコンクリートが硬化するには適した気温。



なかなか良い仕上がり。









面木を付けた部分の荒れをマルチツールで削ってやる。そこまで気にすることもないのだが、どうせやるなら。あとで汚れ落ちがしやすいように撥水剤を塗布するので、塗布後に欠けても嫌なので。

BEFORE

AFTER


散水養生をさらに3日ほど。定期的に見に行って乾いたら撒く。結構すぐに乾いてしまうので、本当は保水シートを掛けておくと良いのだろうなぁ。土間コンにそこまですることはないが、クラックが入るのも嫌だし。

物置を載せてしまえば見えないが、手前や周りはコンクリート面が露出しているので、そこに亀裂が入っていることは避けたい。

混和剤が入って、散水養生も欠かさずやって、どんな結果になるやら。1~2年経っても全くクラックが入っていなかったら、やっぱり混和剤はマストなんだなぁ、と、思うはず。ま、そのように開発されているわけだが。



















散水養生から今度はコンクリート表面をしっかり乾燥させる。そして、浸透性撥水剤を塗布。ローラーか刷毛塗りかと悩んだが、ダイソーのスプレーヘッド(2本入り)でやってみることに。




結果、大正解。洗剤とか殺虫剤とかのスプレーノズルを使いまわすことが多かったのだが、噴射レベルが全く違う。この撥水剤の粘度がビシャビシャと低いため、とても使いやすいし、大面積もシュッシュと処理できた。5度塗りくらいやった(笑)。本当は天面は滑って危険なので塗らないほうがよいのだが、泥汚れしやすいので上に乗る時は要注意で。




塗りたてなので撥水がすごい。





また別日。本日はいよいよ埋め戻しだ。さすがにこれも一人でやるよ。作業飯を食ったらやる。今日は特別に、普段禁止されているカップ麺が!(笑)



土間コン、完成! 右側面は埋め戻ししないでおく。埋め戻しても良いけど高さがあるからあんまり埋め戻す意味が無いので。



さて、やっと物置の組み立てに入れるぞ。







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