2019/09/08

ナラ枯れから守る決意!


当CAMP敷地を開墾して建物を建ててやっと落ち着いてきたと思ったら、憎きナラ枯れ被害が箱根町を襲った。1980年代には日本海側だけだったが、今や関東全域に広がり、太平洋側にも拡大中。俺の生まれ故郷の明治神宮や代々木公園も大丈夫か。


ナラ枯れ


足柄幹線林道(小田原市久野~宮城野)のナラ枯れ。1号線を登ってくると右手に見えるナラ枯れ集団被害の1本。


















当CAMP前の県道733号沿いのナラ枯れ。盛夏にいきなり枯れるから葉が残ったまま。この時期を逃すとナラ枯れか紅葉かの見分けがつかなくなる。






敷地内にも樹齢50~80年ほどの立派なコナラやミズナラがあって、気に入っていたのに、まさか、枯死の危機な立たされるとは…。まったくもう!

絶対に守ってやる。たった5mmのちっこいカシノナガキクイムシのために巨木が枯死させられるなんて許せん!






現状知られている防御策は3つ。

①ビニールシートで樹幹をグルグル巻きにする。・・・カシナガは死なず、ビニールの上方まで登って穿入する可能性があるし、根本は根が盛り上がっているので巻きにくい。また、景観上非常によろしくない。
②地際にドリルで穿孔して殺菌剤ボトルを10~20本注入する。・・・1本千円のボトルは高コストすぎ。
③スミパイン乳液を樹幹に塗布。・・・穿孔しようとして樹皮をかじるとカシナガが死ぬ。

この③のスミパイン乳液の塗布が、コスト的にも、効果的にも良いのでは、と、決定した。


今も近隣の被害木からフラスが出ているのが見える。こちらにも飛んできて穿入されやしないか気になって仕方なかったので、スミパインのメーカーのレインボー薬品の担当者に確認の電話を入れた。そうすると、カシナガはこの時期は被害木のなかで生活しているので、今は脱出飛翔はないそうだ。羽化しての脱出飛翔は6月なので、5月中旬頃に噴霧し、その2週間後に再噴霧すれば大丈夫とのこと。無駄な出費しなくて済んだ。訊いてみるもんだ。



当CAMPの被害木はまだ1本。健全な木を守るためにカシノナガキクイムシのターゲットになる木が何本あるか敷地内をチェックする。

被害に遭う樹種は次の通り。

●コナラ属
ミズナラ、コナラ、クヌギ、ナラガシワ、
カシワ、アベマキ、イチイガシ、
アラカシ、ハナガガシ、シラカシ、
ウバメガシ、ウラジロガシ、アカガシ、
ツクバネガシ
●クリ属 
クリ
●シイ属
ツブラジイ、スダジイ
●マテバシイ属
マテバシイ

当CAMPにある狙われる木はコナラとミズナラ。6本程度あった。で、コナラかミズナラかを特定したいのだが、20m以上ある高木のため、葉がよく見えずイマイチわからない。いずれにせよ狙われる樹種なのでどっちか特定しなくてもいいのだが自分が納得したいだけ。そのうちわかるだろう、と、諦めていた。
























昨日、薪割りしていたら、パサッ、と、音がした。ン?と、地面を見るとまだ青々としたドングリが実った枝が落ちた音だった。おっ!コレは…。ミズナラだ!コナラより太めのドングリ、葉柄がほとんど無いくらい短い葉。この特徴は明らかにミズナラ。

数分後に、また、パサッ、と。そしてまた。ん~?なぜまだ青い実なのに落ちるのか…。もしや、この木がコナラかミズナラなのか悩んでる俺に、ミズナラだよ~って、教えてくれてるの?樹齢50年以上もあると意思がありそう。絶対そうに違いない。


それにしても、ミズナラのドングリが落ちる時期は10月上旬~11月上旬。なのになぜ今?しかも実だけじゃなくて葉っぱごとだし。


















枝の切断面を見ると刃物で切ったようにスッパリと切れてる。??????

調べると、どうやら、チョッキリと言う虫の仕業だったョ。ドングリに産卵してから切り落とすらしい。

枝がついたままだと、樹木が防御しようとして虫の成長を阻害する物質を出すので、それを避けるためにチョッキリが切り離すらしい。なるほどー。木と虫の攻防か。自然は奥深い。

意思を持った木が俺に知らせてくれたと思ったのにな…。




0 件のコメント :